延☆嘉隆(のぶ☆よしたか)のストリートスマート宣言!

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【農業全般・農業政策】

久しぶりに農業を考える(3)〜千葉県市原市/水耕栽培で障がい者雇用支援〜

 はじめに、この事例を農業という切り口で取り上げるべきか迷うところではあるが、予め、その点はご容赦頂きたい。久しぶりに農業を考える第三段では、様々なメディア(日経新聞・日経ビジネス・農経新聞)で取り上げられていた「わーくはぴねす農園」(千葉県市原市)について紹介したい。続きを読む

久しぶりに農業を考える(1)〜長野県東御市/ワイン特区〜

週末を利用して、長野県東部にある東御市を訪れた。避暑地で有名な軽井沢から約30キロ、東京から車で真っすぐ向かえば約三時間ほどの距離だ。続きを読む

今こそ農業を議論すべきとき

 最近、まともにブログが書けていません。ゴメンなさい。今、出掛けでバタバタしていますが、簡単に、今、感じていることなど述べたいと思います。

 昨年からクローズアップされている餃子問題に象徴される“食の安全”の問題、あるいは、世界的な食料価格の高騰にともなう食糧難、中国四川省大地震など、改めさせて、生きる源である“食”を考える機会があります。続きを読む

この国の農業政策を憂う

小規模農家の補助金拡充、自民方針」(日経新聞)

 昨日の日経新聞の夕刊に「小規模農家の補助金拡充 −自民方針 補正で1000億円超」という見出しが躍っていました。“農業政策”については、“直接保証”を掲げた民主党の農業地域での大勝利以降、自・民両党とも、農家支援に凌ぎを削っています。続きを読む

農業を語るとき

農地集約へ税制見直し・政府が検討」(日経新聞・20070724)

 昨日の新聞に掲載されていたこの記事、個人的には、大変関心を持ちました。参院選の議論の中では、あまり、農業について語られていないことを残念に思いますが、自・民ともに“ばら撒き”批判の応酬ではなく、“農業において何を守るのか”という本質の議論に踏み込んで欲しいと思います。続きを読む

所得補償制度

「小沢民主党はバラマキ」自民検証チームが痛烈批判
】(読売新聞)

 記事を読む限りで詳細を把握できませんが、自民検証チームが、民主党の小沢代表氏が打ち出した「所得補償制度創設案」を“バラマキ”と批判しているようです。予てから、デカップリング(De-Coupling)を主張してきた者として複雑な思いです。続きを読む

農地の長期貸借促進

 久々に農業について書くような気がします。月曜日の日経新聞朝刊「農地の長期貸借促進・農水省検討」という記事を読んで、徐々にではあるものの農地の流動化が促進する形になっているのではないかと思います。しかしながら、農政全体を見渡したとき、何となく、シックリこない感じがするのは私だけでしょうか?続きを読む

農政の重要性

 郵政民営化造反組に対する執行部の対応に変化が出始めているとの報道があります。郵政民営化の賛否如何に拘らず、保利耕輔氏に寛容に対応することは重要だと思います。当面は、文教分野の造詣が深い同氏に期待するところも多くありますが、現在、日本の農政を包括的、国際的に語れる政治家が殆どいないのが現状です。続きを読む

食料自給率

yokohamaya 政治的には解散総選挙一色ですが、農林水産省が「平成16年度食料自給率」を発表しました。解説は、各メディア報道にお任せ致しますが、日本の7年連続横ばい40%という自給率は、先進国と比較(米国119%、フランス130%、ドイツ91%、英国74%)しても低い数字となっています。続きを読む

『銀座 食学塾』

 ご案内を頂戴しながら、当日、出張のため出席できませんので、罪滅ぼしの意味をこめて告知させて頂きます。以下、ご参照のうえ、ご関心がある方は、是非、参加されて下さい。以下、本文。

第5回 『銀座 食学塾』シンポジウム&交流会のご案内

 『銀座 食学塾』とは、「農」や土とは縁遠い銀座で、こだわり農業生産者と、「食」を提供するお店、そして消費者の皆さんが出会う場です。
そして「食」に関連する「農業」、「健康」、「食育・農育」、「食の国際化」などのテーマについて意見を交換する場でもあります。ここから生まれる食や農の価値観を、銀座から世界に発信していくことを目標にしています。
続きを読む

日本・タイ FTA交渉でコメ例外

 日曜の日経朝刊トップは、日本とタイのFTA交渉で、コメを例外にすることに合意したとの報道。農業分野、特に、コメで頑なな姿勢を取る日本側の状況を察して、タイ側が、他の農産物品目に焦点を絞った形での譲歩だ。詳細は、紙面に任せるとして、記事でも指摘の通り、両国ともに国内調整へとステージは移ったが、対象品目となった業界団体からの猛烈な巻き返しも予想される。いずれにしても、コメ死守の姿勢を取った日本側の次の一手を見極めていきたい。

農業の二極化

 数日前の日経新聞の夕刊に、青森県の農協中央会のショートコメントが載っていました。曰く、「これからの農業が、大規模化しながら集約されていくという流れと、無農薬などの価格以外の付加価値をつけていくという二極化が進展する」という予見をされていました。私も全く同感です。最近、田畑がない都会で暮らしながら、改めて、農や食ということを考えています。

青空

aozora メール投稿、第二回目です。今、東横線の横浜行き最終電車の中にいます。上京して一ヶ月が経ちました。まだ、就職して三週間足らずですが、政治の世界と一切接しないという、私にしては希有な毎日です。そんな中、改めて、気になったことがあります。それは、この国の農業の行く末です。近頃、毎日、昼休みは、高層ビルの最上階でごはんを食べています。多種多様なお店やメニューがあり、飽きることのない品揃えです。
 しかし、今週食べた昼ご飯のほとんどには、FTA交渉で俎上に上がるであろう品目が含まれています。勿論、食べているサラリーマンの誰もが、そんなことなど考えている訳ではないですし、気にもしていないものです。地元で二年間過ごした私は、今日の昼、豚しゃぶサラダを食べながら、お皿に盛られている水菜を見ながら、宮の陣のAさんを思いだしますし、米を作っているBさんを思い出します。
 さて、東京は今日、抜けるような青空でした。晴れ渡った空を眺めながら、ふと、地元の広い空と、その下で汗を流すあの人たちを思い出しました。落ち着いたら、自分なりに、この国の農業のあるべき姿を形にしていきたいと思います。

農地流動化への施策

 日曜日の日経の書籍紹介のコーナーで、東京大学の本間正義教授が、山下一仁氏著作の『国民と消費者重視の農政改革』という本を取り上げていた。その論評文の中で、著者は、「大規模農家への直接支払いを行うことにより、地代負担力が増し、農地の賃貸借が増え、大規模化が進むと」説いている。一方、評者は、「農地流動化が進む前提を、零細農家の農地留保需要の弾力的である場合とし、直接支払いの前に、ゾーニングや転用規制の強化で転用期待を排除し、地代が農業生産性で決まるよう農地市場の機能を回復することの必要性」を説く。
 かなり、マニアックな議論だが、個人的にはかなり興味がある。しかし、本が、4,400円もする。高くて、気軽には、手が届かない。残念だ。ネットで安くなるのを待とう。

デカップリング(De-Coupling:分離する・切り離す)

 メルマガ第四号で特集した「FTA対策の鍵は、生産者の直接所得補償&農林土木予算削減」に関してメールを頂戴しました。恥ずかしながら、私は知らなかったのですが、生産振興対策から分離した所得補償政策のことをデカップル(政策を行うことをデカップリング)と言うそうです。EU・米等の所得補償のあり方は認識してましたが、デカップリングという単語を知りませんでした。
 もともと、デカップリングとは、文字通り「切り離す」意なのですが、EUなどでは、、1.輸出拡大にともなう農産物価格の引き下げに対する所得補償、2.生産条件の不利な地域に対する所得補償、3.生産性が劣る環境保全的な農業生産に対する所得補償、というようにいくつかのパターンの直接補償の形があります。
 国内でも、2000年、平地と比較して生産条件が不利な中山間地での生産活動を守るため、農地の維持活動を条件にして、急傾斜地の水田に対して10アール当たり最大21,000円が支給される「中山間地域等直接支払制度」が導入されています。
 参議院選挙を前に、農業票の争奪戦の様相を呈してきており、自民党は、小規模農家を組織化した農業法人に補助金を支給する「日本型直接支払い」を提唱しています。個人的には、農業法人を単位にするよりも、個々の農家に直接支払いをした方が解りやすいような気もしていますが、今後、参院選議論の中で、議論を注視していきたいと思っています。
 一見、農家に対する直接保証的な主張をすると、「無駄遣い」と紋切り型の批判を受けそうですが、私は、国際競争力、及び、FTAの戦略的対策、環境保護、治水、国土保全等の点からも、寧ろ、積極的に取り入れていくべきだと考えます。農産物を工業製品と同じように議論すること自体、想像力の欠如があると言いますか、ナンセンスだと思います。

経済のブロック化と市場の二極化、そしてFTA

 年金問題も大事ですが、同様にFTA問題に対する道筋を付けるのも政治の重要な課題です。未だ、この議論が大々的に行われていない現状を危惧するとともに、可及的且つ速やかに、国民全体的な議論を行い、ある程度のコンセンサスをえる必要があります。
 我が国は、先般のメキシコとのFTA締結において、交渉力の無さ、並びに、戦略性の欠如を露呈する形となってしまいました。詳しくは、本年3月16日の日記「全体利益と部分利益 〜FTA締結の説明責任〜」を参照下さい。
 そもそもFTA(自由貿易協定)とは、二国間、あるいは特定の国・地域との貿易に関する協定のことで、単に、モノに限らず、WTOでは取り上げられなかったような、サービスや移動の権利、知的所有権や投資ルール等の包括的な取り決めを行うなど、今後、自由貿易の流れがかなり加速する可能性があります。
 前述のように、貿易に関する国際的協議機関としてWTO(世界貿易機関)がありますが、加盟国が148カ国にも及び、国家間の利害調整機能が低減し、その調整機能の補完的なものとして、また、その対象が広範囲に及ぶFTA締結の動きが台頭してきたということを理解しなければなりません。
 我が国は、今までに、シンガポール・メキシコとの二国としかFTAを締結していません。EU等に見られる、世界経済のブロック化の流れに即応していくためには、今後、アジア諸国とのFTA締結が急務となるでしょう。
 このような流れの中で、FTA締結というのは、結果的に、日本が工業生産品の市場を海外に求めることになります。同時に、海外からは、(食の安全という視点は別にしても)安価な農林水産業製品や、労働市場の開放を迫られることが必死となります。
 国内に資源が乏しく、また、労働コストが高く、国土が限られていることからも、日本が生きる道は、基本的には、工業製品にしても農業生産品にしても、付加価値の高い技術力を持った商品を提供していかなければなりません。
 そのためには、知的財産権に根ざした新技術を開発しながら、同時に、生産効率化を計り、海外からの製品との競争力をつける必要があります。更に、技術を持った労働力を海外に提供できるような人材訓練を行うことが、意外と国内の雇用状況を打破する鍵になるのではと考えます。
 今のうちに建前の議論ではなく、本音の議論を行わないと、済崩し的なFTA締結を迫られることになります。繰り返しますが、この流れは加速度的に速まりますので、奇麗事ではなく、戦略的、柔軟な対応が求められます。 

FTAへの対処法 〜矛盾と利益の最大化という選択〜

 FTA締結の高まりとともに、今後、我が国の農林水産業に対して、海外からの市場開放圧力が高まることは必死である。中には、生産コストが安いものは海外に任せて、農業は切り捨てるべきだとの論調もあるのだが、私は、この手の意見には反対である。
 その理由の最たるものは、我が国は、今後、今までの工的社会から、農業に限らず自然と調和していく方向性を重視した、農的社会のあり方を模索していくライフスタイルの可能性を追求していくことが急務だと考え、古来からの生きる知恵、即ち、自然との調和にこそ生きる道があるからだ。
 巷では、農業(農林水産省)予算を十把一絡げに無駄なものだと位置付ける傾向があるが、私は、その認識は表面的なものであり間違いであると思う。端的に言えば、専ら、無駄だと認識されている類の予算は、実際の農業生産と直接的に因果関係の乏しい農林土木予算のことである。無論、その中にも、必要なものとさほど必要ではないものが混在しているのが実体だ。
 詳しくは、後日、述べたいと思うが、私は、日本が各国とのFTA締結に向けて、特定の農業生産品の一点突破を迫られる中、結論から言うと、農業土木予算を大幅削減する替わりに、ダイレクトな生産者への所得補償を行うべきだと考える。
 この手の意見は、一見、抵抗勢力的な意見として捉えられる傾向があるが、今後、起こりうるFTAの流れを予見した場合、国家としての全体利益確保という点からも、所得補償を行う以外に整合性が取れる現実的な手段がないのだと思う。
 無論、垂れ流し的な所得補償を行うべきではない。同時並行的に、農業自体に様々な構造改革がなされるように、異業種の参入や、株式会社の参入など、国内農業分野においても参入の規制を撤廃し競争的原理を導入し効率性を高めながら、緩やかに体質を変えていくことが必要だと思う。
 一見、FTA対策として所得補償という考え方は、依存体質だとの猛反論を受けそうだが、可及的且つ速やかに、各国とのFTA締結の道を模索するためには、交渉に臨む前に、矛盾を内包しつつも、国家戦略としてそのような選択肢を考えた方が、結果的に総和の最大化をはかることが出来るのではないか。
 尚、付け加えておくが、FTAに伴い関税撤廃をしても、日本の消費者の全てが「価格」という価値だけで購買行動をする訳ではないので、市場の二極化という現象と相まって、日本農業が生き残ることは十分に可能だと考える。

全体利益と部分利益 〜FTA締結の説明責任〜

 実質的に合意した日本とメキシコの自由貿易協定。その交渉のプロセスは、農産品分野での関税撤廃を迫るメキシコ側と、鉄工業品分野の関税撤廃を求める日本側との駆け引きであった。当初、農水省は、メキシコの本丸は豚肉だと想定し、ある程度の譲歩案を持ってのぞんだ。しかし、メキシコ側は、一転し、オレンジを主軸としての交渉に切り替え、一方、日本側は、農水・経産・外務の3省庁間での意見未調整を露呈し、その他の農産品分野でも一定の譲歩を引き出す結果となった。
 その背景には、鐵工・自動車・家電等を中心とした財界が、強くメキシコの関税撤廃をのぞんでいるという財界の意志が強く反映され、農産品分野と引き換えに鉄工業製品の利を取った形となった。結果から言うと、メキシコに見事に足もとを見透かされた形となったのである。尚、FTA実質合意を受けて、今後の経済効果は4000億円と試算されている。
 メキシコとのFTA交渉を受け、日本経団連は、政府に「経済連携戦略本部」の設置と「経済連携特命担当相」の新設を求める緊急提言を行った。今後、タイ、フィリピン、マレーシア等のアジア各国との交渉を予定しており、更なる農業分野での関税撤廃を求められる日本政府は、国内の利益調整を再考せざる得ない状況である。
 私は、各国とのFTA締結の動きには総論賛成である。その理由は、国益の総和が拡充すること、また、資本主義社会における具体的な根拠の裏付けがない関税への国際圧力は加速することは必死であり、資本主義経済である以上、無原則に拒むことは論理上不可能。
 さりながら、今後も農業製品分野に集中していく関税撤廃の動きには警戒感があるのも事実である。今回の交渉でも、メキシコが日本に輸出実績がない牛肉、鶏肉、オレンジでの低関税の輸入枠が設けられたことに対しての、国内生産者に対する政府側の説明が乏しいのではないかと感じるし、自給率向上、並びに、食の安全の観点からの地産地消を進める動きとの整合性が取れていない。
 FTA締結は、日本としての全体利益の追求そのものである。その一方で、国内政策において、農製品分野における保護政策を続け、価格という点での国際競争力を弱体化させた責任がある。
 政府が全体利益を追求する中で、ある程度の部分利益を妥協することは自然なのかもしれないが、数十年続けてきた政策の転換を行う訳であるから、最低限、各国とFTA交渉を行う中で、日本として守るべきことは何であり、妥協することが何であるのかを説明する責任がある。
 国として全体利益を守る中での、部分利益関係者への説明は必要であり、且つ、全体利益を希求するための、部分利益に対する時限的政策も必要なのではないだろうか。

この国の農業を考える 〜魚沼産コシヒカリの産地にて思う〜

 先日、魚沼産コシヒカリで有名な新潟県南魚沼郡六日町に赴く機会を得た。銘酒としてもその名が知られる八海山を望み、風光明媚な場所。この六日町を始め、福島、群馬、長野の3県と県境を接するのが魚沼地方。この辺りは、世界屈指とも言われる豪雪地帯で、山々から流れ込むミネラル豊富な雪解け水がおいしいお米を育み、この地で収穫された米だけが「魚沼産」と呼ばれる。
 その全国一のブランド米と化した魚沼産米の産地で、筑後地方よりも目立つ、気になることがあった。それは、あまりに減反田が多いことである。既に取り入れの時期は過ぎているのだが、中には、刈り取りをすることなく枯れている田圃も目に付いた。そこで改めて、大まかな私の考え方を述べたいと思う。
 連日、メキシコFTAにおける交渉が不調であるとの報道があるように、今、我が国の農業は、自由貿易の波に晒されている。農作物を単なる製品と同等に位置付ける小泉発言は、あまりに日本農業の実情を無視している。
 減反に象徴される、汗を欠かない農家が得をする政策はそもそも間違いであったのだが、それを農家に押し付けてきたのは、米価の安定を金科玉条に掲げたコメ議員達。農業の過保護政策を指摘する向きもあるが、いきなり過激な政策転換を迫るのも、あまりに酷な話ではないだろうか。
 さりとて、農業分野に限らず、日本に自由貿易を求める外圧は日ごと高まりを見せている。与党と農林省が、画一的な政策を打ち出せず、場当たり的な対応に終始している現状は極めて危険である。
 私は、以前から、何度も繰り返し発言してきたが、我が国の農業が真っ先にやらなければならないのは、日本という国家における農業という産業の位置付けであると考える。農業がこの国にとって必要なのかどうか、更に、どういう基準において必要なのかということを詰めておかなければならない。
 勿論、農業分野は、自国の安定に取って必要なものである。元来、農業には、単に農作物を消費者に供給するという意味に限らず、/糧安全保障(国防)、国土保全・治水、4超、たの安全等の多岐に渡る機能がある。
 その点を鑑みると、経済的合理性で割り切ることが出来る農業分野と、上記の要素を加味して考えるべき農業分野が存在するのではないかと考える。一概に、農業分野を保護するということは現実的に厳しい側面があるが、少なくとも主作品目は上記の全ての観点からのある程度のゆるやかな保護が必要であるし、中山間地農業なども↓の視点からの政策が必要であると考える。
 畜産や果樹、園芸まで含めて、全ての作物をどのように取り扱うべきかということろまでの整合性を取ってはいないが、全ての分野を経済的合理性で割り切ることには反対である。
 最も有用な農業政策は、国内問題に関しては、可能な限り政治が口を出さないことではないかとさえ思う時もある。冒頭に紹介したような、減反の田畑を目の当たりにした時、今までの農政のあり方に疑問を感じる。
 日本という国家の中で、農業と言う基幹産業を守っていくためには、国レベルで行うべきことは、主に海外との交渉であり、その他には、天災による予見不能な農産物災害への対応なのではないだろうか。そのためにも、国家における農業の位置付けを確定する必要がある。

WTOの変遷

 日本が自民党総裁選の熱気に包まれている最中、メキシコのカンクンで行われたWTO閣僚会議の会場の外で、韓国の農民が抗議の自殺をするという事件が起こった。我われ日本人は、WTOやGATT、国連などの国際的な議論の枠組みを無条件に信じ、一切の保護貿易を否定する傾向がある。しかし、いずれの国際機関も、各国のエゴがストレートに対立する場所であり、時として、そこで行われる議論の正当性も論理立ても変遷している。
 現在の国際社会においては、経済問題に限らず、ミクロには諸問題を抱えつつも、ゆるやかに米・EU・アジアという三極化が進んでいるのではないかと感じる。論理構成の細部には批判もあるが、サミュエル・ハンチントンが記した『文明の衝突』により近い現状が生まれつつあるのではないだろうか。
 フリーの国際情勢解説者の田中宇氏のWTOの議論の変遷を中心に纏めたレポートで、その側面を垣間見ることが出来るのでご紹介したい。少し長いが、ご一読されることをおすすめする。

田中宇「WTOの絶望と希望
コンテナ写真集(by 延)
コンテナ写真
今までの日記