昨日、「情報商材」取引の課題点について言及を致しましたが、今日は、「情報商材」取引を取り巻く副次的問題点について述べたいと思います。

 「情報商材」取引の多くのケースにおいて、ブランディング、あるいは、情報伝達の手段として、メールマガジンが活用されます。中には、発行部数が、数万〜数十万にも及ぶメールマガジンもあり、市販されている雑誌にも及ぶ勢いです。

 しかし、これらの発行部数は“真実”なのでしょうか?
 個人的には、「情報商材」取引に関連する多くのメールマガジンの発行部数を懐疑的に見ています

 これは、実際に、商用のメールマガジンを運営した経験がある方なら感覚的に解ることなのですが、例え、無料のメールマガジンとは言え、そもそも知名度が高く、TVなどへの露出が高い芸能人やスポーツ選手、あるいは、ミリオンヒットを飛ばすアーティスト、ミリオンセラーの作家でもない限りは、膨大な人数を登録するためには、かなりの負荷(時間・お金)がかかります。

 にも関わらず、ほぼ“個人”である「情報販売」販売の主体が、何万にも及ぶメールアドレスを“一気に”取得している事実から、メールアドレス獲得上の(扇動的な)表記の不当性と別次元の問題として、何らかの不当な行為が行われたという仮説が成り立ちます

 と同時に、個人情報保護についての意識が高まり、spamメール等への社会の目が厳しくなった昨今はともかく、数年前までは、インターネットで、普通に、メールアドレスが売買されていた悪しき実態があります。

 これらの多くは、「懸賞広告」、あるいは、「何らかのキャンペーン(プレゼントなど)」を名目にして集められたメールアドレスの場合が多く、データ売買を行なうことで、消費者のアドレス登録時の意図(=取得者の利用目的)と反する形で、データを購入した第三者に利用されていることがあるのです。

 また、「情報商材」取引に関連するメールマガジンの中には、大手メルマガ配信会社を用いているケースが多く、発行部数により“殿堂入り”などの冠が表されることがあります。

 関係者に聞いた話によると、大手メルマガ配信会社の発行部数ランキングに上位表示されると、「発行部数が多いことは有益な情報だと思われるため登録者が増えやすい」との傾向があるため、最初から発行部数を“水増し”することで、カテゴリー内部で際立つという思惑があるようです。

 このように、発行部数の妥当性・正当性は、懐疑的に見るのが妥当であり、メールアドレスの取得方法、あるいは、メールアドレスの実質的な目的外利用については、言うに及ばず、脱法的行為ではないかと指摘します。これらを看過しているメールマガジン運営会社も、ある意味においては、不当な取引の片棒を担いでいると思います。

 
 次に、主に、「情報商材」販売を行なっている決済会社(販売会社・販売ポータル)の存在について述べます。

 ネットの中には、「情報商材」の販売(決済)を主たる事業にしている会社があります。「情報商材」販売ポータルサイト的に機能しているものですが、これらの会社には、一般的なEコマースの会社(ネットショップなど)と比べると、興味深い特徴があります。

 それは、主だった「情報商材」販売会社が、海外に本店、または、支店を置いている点です。これらによる「情報商材」販売実態を細かく見た訳ではないので、断定する訳にはいかない部分がありますが、「日本語」で書かれた「情報商材」を販売する会社を海外に置いている点は、世間常識に鑑みても、不可解な感じがします。

 昨今、あらゆる国に日本人が在住していますので、海外在住者が「情報商材」を購入することも一部あるでしょう。さりながら、海外在住者と日本国内定住者の数を比較すると、明らかに後者が多く、海外に本店、支店を置く必然性に疑念が生じます。

 推察するに、これらは、“租税回避的意味合い”で海外登記されている可能性があるのではないかと思われます。課税実態を把握している訳ではないですが、国税当局は、こららに対し、商取引の実態に即した(=国内取引の割合、及び、労働実態にもとづき、日本国の法律で)課税すべきであると指摘します。

 この点を解りやすく述べれば、表向き、海外に定住している人が、実際の生活状況(海外在住期間(日数)、目的など)に拠って、時折、国税当局から課税を求められるケースと同様の問題です。

 これらと類似するインターネット時代の課題点として、“アダルトサイト”の存在が挙げられます。サーバー、あるいは、運営会社が海外に置いてあり、法制度(猥褻物陳列の定義、課税ルールなど)が異なる“海外の会社という建前”で運営しているという実態です。

 しかしながら、後述の“アダルトサイト”の場合には、用意周到に、資本的・人的関係会社にはしていないと類推され、巧みに“摘発逃れ”の工作が施されていると思われます。

 冷静に考えると、著作権などの点からも、資本的・人的関係に無い会社がダウンロード販売を行なうこと自体、不可解極まりない(=有り得ない)状況ではありますが、この点は、ボーダレス(地域概念の無い)なインターネットの特性であり、インターネット利用者の健全な環境を確保する上でも、法整備が遅れている“課題点”と言えます。

 
 二日連続で「情報商材」取引に関する問題点を指摘して参りましたが、「情報商材」取引には、現行法と照らし合わせても、その取引実態、あるいは、取引を取り巻く周辺環境も含め、多くの課題点があります。

 これらの状況に鑑みて、「情報商材」取引、あるいは、周辺環境に対して、早急に、現行法による摘発、更には、消費者保護の観点、あるいは、健全なインターネットユーザの保護に努める意味でも、法的規制をかける時にきていると考えます。