イージス護衛艦「あたご」の“漁船との衝突事故”には驚きました。まずは、何よりも、不明者の捜索に全力を尽くして頂きたいと思います。

 さて、今回、事故を起した「あたご」は、イージス艦の中でも、先に竣工した4隻よりもレーダーなどの機能面をスペックアップした、文字通り“最新鋭”の護衛艦です。わが国の安全保障上、ミサイル防衛を視野に入れた艦艇だけに、今回の事故は、少なからず、安全保障政策にも影響を与えるのではないかと思われます。
 今回の事故の様々な点は、既に、メディアでも指摘されていますが、昨年6月、実際に、「あたご」の艦橋(ブリッジ)や監視員がいる両舷の位置に立った感想としては、意外と、排水量が1000倍も異なる至近距離の小型船舶などは見えにくいように思います。(ご参考 2007年06月10日「至誠に悖るなかりしか」)

 また、そもそも論として、イージス艦の設計思想が“長距離(ロングレンジ)”にあり、最大のアドバンテージでもあることが一因ではないかと感じます。(※要は、至近距離の民間小型船舶を的確に探知する必要性が戦闘機能上無いため、視認に頼らざるを得ないこと)

 それにしても、記者会見やTVの解説で「レーダーは?」とか「監視員は?」との指摘はあっても、「ソナーは?」と言っている人がいないのが印象的でした。ソナーの感度って、至近距離の小型船舶はNGなんでしょうか?

 兎にも角にも、改めて、海上自衛隊の綱紀粛正を求めたいと思います。