年始に帰省した際、久留米の事務所に置いておいた荷物の整理を行ないました。荷物の大半は、文具と書籍。半日かかって、いるものといらないものの仕分けを行いました。改めてみると、“マーケティング”関連の書籍が多いことに気づきました。今、改めて振り返ると、その時の経験が、少なからず、今の仕事に役立っているように思います。
 政治業界当時から、「社会学的経営の視点から政治を紐解く」という立ち位置を意識していましたので、ドラッカー系の書籍が多いことは勿論のこと、意外と、マーケティングの書籍を多く読んでいました。

 確かに、大学当時から、マーケティング関連の書籍を購入し、折に触れ、目を通していました。政治業界的には、いわゆる“政治家本”、あるいは、歴史、思想・哲学系の本を読む人が大勢を占める中、珍しい方だったのかもしれません。

 20代は、政治業界という、一見、マーケティングとは無縁の業界で過ごしましたが、私なりに、当時から、「選挙はマーケティングである」との自論を持っていたので、秘書仕事の傍ら、マーケティングの本をせくせくと読んでいたことを思い出します。

 初めての小選挙区での選挙となった1996年の総選挙のときだったでしょうか、とある政治家の方に、「選挙はマーケティングである」という主旨の発言をして、キョトンとされたことを思い出します。

 実際に、とある選挙において、私なりに仮説を立て、候補者が所有する後援会名簿(=DB)へのアプローチと、後援会ではない一般の有権者の各種の反応を指標化し、ビジネスで言う“PDCAサイクル”を廻してみたら、イメージに近い反応が出たことがあります。細かい数字は覚えていないのですが、確か、1000〜2000くらいの誤差だったと記憶しています。

 あまり、政治業界の人には(理解されないので)話したことは無いですが、私自身は、「選挙はマーケティング」だと考えていました。とかく、政治業界では、人間の機微とか、相手陣営がどうしたとか、そのようなミクロの点にフォーカスする傾向があるのですが、私は、一切の情感的な「ゲナ話(←これ、久留米弁かも?)」を無視して、マクロなデータを重要視します。着目するポイントは、データの変化の傾向と変化のスピードです。

 確かに、最近では、政治部を中心に“無党派”という言葉で全てを紐解こうとする傾向がありますが、ビジネス的に見ると固定客が減っただけの話で、さほど、珍しい話でも無い。

 二大政党に属する限りは、少なからずリピーター(支持者)がいる訳ですから、自ずと、選挙戦の中での施策、即ち、顧客層、見込顧客層、潜在顧客層に対する“アプローチ”の仕方と“力”の入れ方が変わるだけの話だと考えています。

 未だに、外部環境(選挙区以外の要因)が与える影響を計量化する手法を構築してはいないですが、世論調査等で行なうマクロ指標などから、推察がつくレベルにまで精度は高まってきているのではないかと思います。
 
 まぁ〜、当時は、こんなことを考えていましたが、宇宙人のような目でみらたことを懐かしく思い出します。以下のご紹介する本は、そんな私の論理体系を培ってくれた書籍です。御礼の意味を込めてご紹介したいと思います。(別に、ビジネスにはならないですが)暇ができたら、“選挙におけるマーケティング理論”なるものを考えてみたいと思います。
 
ITマーケティング
 
 
新版MBAマーケティング


売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則


マーケティング (日経文庫―経営学入門シリーズ (1044))


バイラルマーケティング


サービス・マーケティング入門 (日経文庫 E 50)


パーミションマーケティング―ブランドからパーミションへ


ONE to ONEマーケティング―顧客リレーションシップ戦略