<フルキャスト>広がる派遣 暗部次々…事業停止で明るみに」(毎日新聞)

 先日に続きフルキャストの労働者派遣法違反の続編です。冒頭でご紹介しているのは、毎日新聞の記事です。記事中でも「違法の常態化という負の側面が目立ってきた」と指摘、建設現場などでケガをした事例を取り上げています。労働者派遣法第4条を改正すべしと考えている立場としては、正直、この問題は釈然としない思いで受け止めています。

 現行法では、建設現場、港湾作業現場、警備員への派遣は禁止されています。そして、1.専門的知識を有する、2.危険であるという理由から、現行法による派遣業種の規定が盛り込まれてます。

 しかし、冷静に考えてみて下さい。
 労働派遣法第4条に規定されている派遣禁止業種の正当性を納得いくように説明できる行政関係者はいるのでしょうか?

 法律論としては別のカテゴリーになるのかもしれませんが、山谷(東京)、釜ヶ崎(大阪)、寿町(横浜)など大都市に見られる、いわゆる“ドヤ街”で行なわれている現実を放置しながら、労働者派遣法で派遣業者を断罪することに、ある種の矛盾を感じます。

 業法登録した業者を杓子定規に罰することが仕事であるならば、寧ろ、業法の範囲外で闊歩している輩を助長しているだけの話ではないだろうか。

 この法律は、一体、誰の権益を保護しているのか全く解らない。

 労働派遣法で規定すべきことは、派遣業種に応じて、派遣先の会社が安全策を講じ、労働者が安全且つ健全に働ける環境を作ることです。そして、他省庁とも連携を取って、業界に蔓延するアンダーグランドな体質を除去することにこそあると思います。

 同法同条で規定されている業種を鑑みれば、歴史的経緯を勘案しても、お世辞にも「透明である」とは言えない業界構造があります。しかし、昨今、、捜査当局、及び、業界団体などの取り組みにより改善の兆しが見え始めているように感じる一面もあります。

 私は、この不透明な業界構造を刷新するための施策の一つが、労働市場の流動化ではないかと考えています。厚生労働省は、労働者の権益を保護した上で、早急に、派遣業種規制の撤廃に取り組むべきだと考えます。


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