e812fd79.jpg 東京から地元に戻り約二年。落選、連座制という状況は決して好ましいことではない。しかし、ある意味、十分な時間があることもあり、地元の気になったことなどをじっくりと見て廻り、肌で感じることが出来るという思わぬ効果もある。負け惜しみではない。

 東京で秘書をしている時には、やもすると、効率性・合理性で全てを結論付けるような考え方に偏りがちだったと思う。確かに、社会主義的依存体質が蔓延(はびこ)る社会は、決して健全であると言うことはできない。しかしながら、ふるきよき日本の原風景を色濃く残す筑後地方で暮らすうちに、21世紀を生きるヒントがここにあるような気がするようになってきた。

 結論から言うと、自然と都市の融合である。

fall そんなことを考えながら、私は、改めて、一人の政治家を再評価すべきではないかと考えている。それは、故大平正芳総理大臣である。大平氏については、私が世代を超えて受けた薫陶として、当HP上、昨年11月15日のご挨拶文「小鮮を烹るがごとし 〜保守本流ということ〜」のなかで、大平氏の政治哲学について触れたことがある。

 私は、我が国が新しい世紀を生きるためには、今こそ大平氏が提唱した「田園都市構想」「環太平洋構想」「文化の時代」「産業基盤の充実」などの長期的視点に立った日本の生き方を再検証すべきではないかと切に思う。つまり、工的社会から農的社会へのゆるやかな梶を切るべきではないかと考える。

 殊に、彼が志半ばで実行することができなかった「田園都市構想」は、まさに、この筑後地方が目指すべきライフスタイルである。今後、我が国の生きる道として、「都市 対 地方」の過度な二極化ではなく、「都市と地方の融合」、即ち、共存共栄の形を模索する道を希求すべきだと思う。その意味でも、一歩立ち止まり、大平氏の足跡を再検証することが有意義なのではないかと考える。

 歴史に「if」はナンセンスだが、「大平氏が生きていたら」、そう考えた時、今日のような、全てにおいて殺伐とした社会ではなかったのではと思えてならない。